〈喪失記〉
角川書店
●『喪失記』の書評ではないが、姫野作品全般評的なものとして、『鳩よ!』この文章に学べ!ベスト100(1998年1月特大号・齋藤 美奈子)のコメントを紹介

“文章がすごい”には、うまいという意味もありますが、うまく書ける人は今大勢いる。私としては、その人にしか書けない、代替のきかないもののほうを読みたいんですよね。例えば姫野さんの発想は真似できないものがある。他の女性なら考えない彼女なりの発想があって、それはあたかも姫野カオルコ一人と他の全女性という別カテゴリーが存在するかのように歴然とちがう。姫野さんは、共感とは別の感情から読まれている作家という気がしますね。笠野頼子さんは……(以下略)。
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